個人事業主の税金開業お役立ち講座

このブログでは現役の税理士である著者が実際にいただいた相談事項をもとにして税金に関する事柄を解説しています。読者登録していただくと泣いて喜びます(ToT)

開業サラリーマンが自分の妻を上手に使って税金対策する方法

開業サラリーマンが自分の妻を上手に使って税金対策する方法

副業もなかなか好調になってきたので開業届を出した。 開業サラリーマンでも自分の妻を経費に計上するような事もできるようだ。 法人であれば自分の妻を従業員にするのが有利になる? なかなか税金関係というのはややこしいな。

最近は副業の動きも盛んになり、サラリーマンをしながら開業届を出したり会社(法人)を設立する方もいらっしゃいます。 そういった場合にうまく自分の妻(配偶者)をうまく利用する方法もあります。

当ブログでは税理士が個人事業主やフリーランスだけでなく副業を行うサラリーマンの方からいただいたご相談などを事例ごとにご案内をしています。

今回は、開業届をしたサラリーマンの妻についての会計処理や税務処理の疑問をいただいた事例についてご紹介していきます。

開業サラリーマンが妻を経費にするときに多い誤解

開業サラリーマンが妻を経費にするときに多い誤解

開業サラリーマンの妻は配偶者控除しか使えない?

こういった勘違いはよくお聞きします。 原則として所得税では親族たちへの経費は認められません。 しかし、事業専従者(その個人事業にのみ従事している人)であれば妻にも経費が使えます。

ただ、この場合には個人の確定申告を青色申告で行うか白色申告で行うかで少々異なります。

このように青色申告であれば自由に給与を出すことはできますが、事前に税務署に届出しないといけないという面倒があります。

また、事業専従者控除もしくは青色事業専従者給与を使用してしまうと配偶者控除は使えません。どちらでも控除してしまうと2重で控除になってしまうからです。

法人の開業サラリーマンの妻も配偶者控除しか使えない?

法人であれば個人事業よりも簡単に妻も給与を出すことができます。ほとんどの場合には法人で扶養の範囲内の給与(たとえば月8万円)で働き、年末調整や確定申告では夫の扶養に入るという事ができます。

ここが個人と法人で一番異なるところではないでしょうか? あくまで個人と法人というのは別人格であるからこそできる事なのですね。  

開業サラリーマンが妻を経費にするときに多い悩み

開業サラリーマンが妻を経費にするときに多い悩み

専従者の妻はどんな仕事すればよいの?

個人事業における事業専従者はどんな仕事をすればよいのかと言えば、通常の個人事業なら従業員と同じように働くという事をすればよいでしょう。 従業員を雇わないような仕事であれば自身の経理や雑用を任せる事です。

これは立派な仕事ですからね。 自分自身は事業に専念して領収書や請求書の業務は妻に任せる。 これだけで十分な仕事として認められます。

ただ、経理を妻に任せっぱなしで事業の収支に興味を持たないという事はくれぐれもしないこと。 こういった個人事業主の方は本当に多くいらっしゃるので気を付けてくださいね。 事業を把握しないというのは、利益率なども何も見ないという事ですからね。

妻に給与を出して経費にすることのデメリットはないのか?

妻に給与を出すような事は良い事ずくめなのでしょうか?

先ほども少し触れましたが、特にご注意いただきたいのが「扶養」について。 特に扶養も「所得税法の扶養」と「社会保険の扶養」では異なります。

もしもサラリーマン開業していると妻はあなたの社会保険の扶養となっていると思います。 それなのに社会保険の扶養である130万円を超えて給与を出してしまうと奥様は社会保険の扶養から外れてしまいます。

結果として奥様は自分で社会保険を支払わなければいけなくなりますので、ほとんどの場合には一家全体での収支はマイナスになってしまう事も…。

それであれば素直に配偶者控除を使っているだけの方がマシだと言えます。 つまり、妻に給与を出すなら通常の従業員並に出すか扶養の範囲内で出すかのどちらかだと言えます。  

開業サラリーマンの妻を経費にするときのアドバイス

開業サラリーマンの妻を経費にするときのアドバイス

税務は形式よりも実態を重要視するのを忘れずに

事業専従者として経費にしたり法人の従業員として給料を出したり。 これは合法ではありますが、税務調査を考えると注意すべきところでもあります。 よくあるパターンが下記のような状態

  • 実際にはまったく事業に関与していないが専従者となっている
  • あまり事業に関与していないのに他の従業員に比べてかなり高い給与が支払われている

このような事をしていると税務調査があった場合には否認(経費として認められない)という事になることもあります。 いくら経費にできると言ってもやりすぎに注意してください。

できるだけ実態に即して適正だと言える給与を出すようにしていただければと思います。

 

以上がお伝えしたかった「開業サラリーマンの妻」についての内容となります。 本稿が少しでもあなたのお役に立てましたら幸いです。