個人事業主の税金開業お役立ち講座

このブログでは現役の税理士である著者が実際にいただいた相談事項をもとにして税金に関する事柄を解説しています。読者登録していただくと泣いて喜びます(ToT)

開業した個人事業主は「経営セーフティ共済」で経費を作るという手もある

開業した個人事業主は「経営セーフティ共済」で経費を作るという手もある

個人事業主としての事業も好調で利益がけっこう出そうだ。 このままだと利益の半分ぐらいが税金で持っていかれてしまう。
節税のために経費を使うと言っても無駄なモノには使いたくないんだよなぁ…。

個人事業主として利益が多く出るのは嬉しいのですが、日本の所得税は累進課税制度という稼げば稼ぐほど税率が高くなる制度です。 そんな事であれば有益な事に投資して税金を抑えたいもの。

当ブログは、税理士である管理人が個人事業主やフリーランスの方からいただいたご相談などを紹介しています。

今回は「個人事業主が節税として経営セーフティ共済(倒産防止共済)を活用する」という事に焦点をあてて解説します。

個人事業主が節税で経営セーフティ共済を使えると知ってる?

個人事業主が節税で経営セーフティ共済を使えると知ってる?

経営セーフティ共済と小規模企業共済は異なる

個人事業主の節税策としてよく挙がるのが「小規模企業共済」です。 こちらと経営セーフティ共済(倒産防止共済)を混同されていらっしゃる方がおりますが、そもそもの制度の目的が双方で異なります。

  • 小規模企業共済…個人事業主や中小企業の役員だけが加入可能 退職金制度のない個人事業主や社長の退職金として活用する
  • 経営セーフティ共済(倒産防止共済)…いざという時の取引先の倒産に備える 取引先の倒産による資金繰りが苦しくなった時には資金を貸付してもらえる

支払った掛金の税務上の取扱いもそれぞれで異なります。

  • 小規模企業共済・・・掛金は所得控除扱い。年間で最大84万円
  • 経営セーフティ共済・・・掛金は事業所得の必要経費となる。年間で最大240万円(ただし経営セーフティ共済は800万円までしか積立できない

こう考えますとどちらも加入できるのであれば倒産防止共済の方が有利ですよね。

経営セーフティ共済は小規模共済と重複して加入できる

先ほど述べた通り、小規模企業共済と経営セーフティ共済は所得控除扱いと事業所得の必要経費扱いという事で区分が異なります。

ですから、双方を組み合わせれば年間で324万円も所得金額を減らせる事も可能だという事です。 下手な民間の保険に加入して節税するよりもまずは節税を考えるならば中小機構のこの2つの制度を活用するにかぎると言えます。  

個人事業主が節税で経営セーフティ共済に加入するか悩みやすいところ

個人事業主が節税で経営セーフティ共済に加入するか悩みやすいところ

経営セーフティ共済の掛金の支払いがきつくなったら解約できる?

経営セーフティ共済はいざという時のために外部に積み立てる制度です。

しかし、資金繰り的にきつくなったら解約はできるのかといえば、解約は可能です。 掛金の払込期間が40ヶ月以上であれば満額が解約しても返ってきます。

少なくとも1年は掛金を納めていれば解約しても80%は戻ってくるので、そういう面でも民間の保険よりも優先的に入るべきものだと言えます。

なお、経営セーフティ共済は法人でも加入可能です。

経営セーフティ共済の掛金を少なくできる?

経営セーフティ共済の掛金を月々20万円で支払うのもきつくなったという場合には掛金を少なく変更する事も可能です。 そもそもの下限が5,000円ですし、そこまで節税する必要がないという方でも「取引先の倒産リスク」を抱えているのであれば、経営セーフティ共済に加入しておくのは賢い選択と言えますね。

なお、経営セーフティ共済は一括で支払う「前納」という支払いが可能です。 ※多少掛金が割引されますが、割引された分は経費になる金額も減ります。  

個人事業主が経営セーフティ共済を活用する場合のアドバイス

個人事業主が経営セーフティ共済を活用する場合のアドバイス

節税策は税金だけを見ない事が大切です

ここまで個人事業主やフリーランスの経営セーフティ共済による節税についてお話しました。

巷では節税策として色々な手法があり、インターネットにおいてもクリーンなものから怪しげなものまで様々です。ですが、節税策は最初に実行する目的があってこそ行う必要があります。

というのも結局は節税策として支払った経費はお金が出ていく(キャッシュアウト)以外の何物でもありませんから。逆に今回のセーフティ共済も支払い時は経費ですが、解約した時は売上と同じ収入として扱われますからね。

いつ解約するのか?(事業を辞める時はいつになるのか?)などをよく考えて使用しないといけませんよ。たまにいらっしゃいますが、生活資金もギリギリなのに節税策を行っても意味がありませんからね。

個人事業主は税金が引かれた後が自由に使う事のできるお金であることはしっかりと覚えておいて下さい。

 

あなたの事業が今後さらに伸びていかれるのを心から願っております。  

以上がお伝えしたかった「個人事業主節税経営セーフティ共済(倒産防止共済)」についての内容となります。 本稿が少しでもあなたのお役に立てましたら幸いです。