個人事業主の税金開業お役立ち講座

このブログでは現役の税理士である著者が実際にいただいた相談事項をもとにして税金に関する事柄を解説しています。読者登録していただくと泣いて喜びます(ToT)

個人事業主が節税で仮想通貨を行う時に注意したいこと

個人事業主が節税で仮想通貨を行う時に注意したこと

仮想通貨を始めてみたらこの一年でかなりの損失が出た。 仮想通貨は個人事業主だったらした方が有利?それとも利益が出る可能性もあるから法人の方が節税できる?
様々な情報が飛び交っているけれどすべて本当なのだろうか?
税金の事はうやむやにしていると大変なことになるっていうから注意しないとな…。

「億り人」というワードが流行するなど、一時期はかなりのブームになった仮想通貨。 その後も短期的な取引を繰り返しながら利益を得ている人も多いでしょう。

国税庁も2018年から仮想通貨の申告に対して本腰を入れ始めました。正式に確定申告をする上でも情報を取捨選択しなければいけません。

当ブログでは税理士である管理人が個人事業主やフリーランスの方からいただいたご相談などを記事にしています。 今回は個人事業主が仮想通貨を使って節税を行うことに焦点をあててご紹介していきます。

個人事業主が節税で仮想通貨をする場合に多い誤解

個人事業主が節税で仮想通貨をする場合に多い誤解

仮想通貨の取引は個人事業主でも基本は雑所得

個人事業主であれば仮想通貨の取引は「事業所得」や「不動産所得」に混ぜて確定申告すれば大丈夫だと考えていらっしゃる方がいます。

もしくはそもそも仮想通貨取引しかない人が個人事業主として開業届を税務署に提出して個人事業主登録だからと事業所得で申告したり…。

結論から申し上げますと仮想通貨の取引を事業所得で申告すると税務署から否認されると考えておいた方が良いです。

国税庁が2018年11月に公表された「仮想通貨関係FAQ」の公表についてという文書の中でも仮想通貨は原則として雑所得という事が明文化されています。

事業所得として認められる場合としては「事業所得者が、事業用資産として仮想通貨を保有し、棚卸資産等の購入の際の決済手段として使用した場合」が挙げられています。

これにより、事業所得で仮想通貨の確定申告をすると税務署からお尋ねの連絡が来る可能性が高くなるでしょう。

さらに個人事業主の人が仮想通貨を事業所得に混ぜて税務調査の時に発覚すると大変な事になります。というのも税務調査で発覚すると追徴税額とは別に過少申告加算税や重加算税(10%~30%)、延滞税(年利最大14.6%)がかかるからです。

間違っても仮想通貨取引を混ぜて確定申告しないようにしてください。

仮想通貨の取引は確定申告しなくてもバレない?

税務署は様々な手法で確定申告の状況を調べています。ですから確定申告していない人はまずその内バレると思ってください。仮想通貨の取引は前述のように国税庁が敢えてFAQを出すほどですから、彼らも本気と言えます。

ただ、税務調査の厄介なところは1~2年は泳がせておき、3年経過したぐらいの時に連絡をしてきます。理由は先ほどの通り、税務調査で税金を少なく申告した事が発覚した場合には過少申告加算税や重加算税をプラスできるからです。

さらに、利息の意味合いのある延滞税も時間が経過すればするほど多く支払わせることができますからね。

そう考えますと「確定申告していなくて1~2年経過したからもう大丈夫」と思っている人は一刻も早く確定申告するのを推奨します。 期限が遅れても自主的に確定申告した方が追徴の税金も少ないですからね。  

個人事業主が節税で仮想通貨をする時に多い悩み

個人事業主が節税で仮想通貨をする時に多い悩み

仮想通貨の取引をするなら法人が有利?

これは結論から申し上げますと「完全に法人の方が税金面では有利」です。

もしこれから仮想通貨の取引を本腰入れて始める人がいるのであれば法人を設立して法人口座で取引するのをおすすめします。 

理由としてはやはりそれぞれの税率の違いでしょう。 個人の所得税の税率は5%~45%です。住民税は10%で一律です。 対して法人の法人税は税率が15%~23.2%、住民税と事業税で約12.8%です。

つまり最高税率で考えると個人は55%、法人は36%です。 もちろん法人の場合にはそこから個人にお金を引き出すには給与で支払ったり配当で引き出したりします。

しかし、仮想通貨の利益が個人だと半分以上持っていかれるのを考えれば法人の方が得をするのは明白です。可能であればすぐにでも法人を設立するに限りますね。

仮想通貨の計算は難しい?

仮想通貨の計算は確かに追っていくのが難しくて確定申告をする気も失せるのは分かります。 しかし、最近ですと仮想通貨のサイト(取引所や販売所)から取引の履歴をCSVで吐き出す技術さえあれば、それを使って計算できるシステムもあります。

下記のようなところなどは代表的なものでしょう。

cryptolinc.com

こういったものを利用すれば自分で確定申告するというハードルもかなり低くなるのではないでしょうか? 繰り返しになりますが無申告(確定申告しない)という選択だけは絶対やめて下さいね。  

個人事業主が節税で仮想通貨をする場合のアドバイス

個人事業主が節税で仮想通貨をする場合のアドバイス

仮想通貨の疑問や節税方法は一度税理士に相談してみては?

ここまで仮想通貨の税務についていただいた質問をお話ししてきました。仮想通貨の問題だけでなく税務上では様々な点から注意が必要になりますが、あなたの事業やその他の状況を加味した上でこそ本当に有用なアドバイスが可能です。

であれば一度は税理士に相談してみても良いかもしれません。 税制は納税者に不利な事は強制ですが有利な事は「してもよい」というスタンスです。 何かしら適用できる規定があるのに見落としている可能性があるかもしれませんよ。 

仮想通貨を扱っている税理士を探してみてはいかがでしょうか?先ほどのクリプトリンクさんも税理士が作ったシステムなので確定申告の相談はかなり来ているそうです。   

以上がお伝えしたかった個人事業主が節税で仮想通貨を行う時に注意したいことについての内容となります。 本稿が少しでもあなたのお役に立てましたら幸いです。