個人事業主の税金開業お役立ち講座

このブログでは現役の税理士である著者が実際にいただいた相談事項をもとにして税金に関する事柄を解説しています。読者登録していただくと泣いて喜びます(ToT)

2019年確定申告で個人事業主さんがスーツを経費にしても大丈夫?

個人事業主がスーツを経費にする

個人事業主として開業した。これからは経費も自由に使えるな。 仕事でしか着ないからスーツとかもモチロン経費になるよな?
あれ?でもスーツを経費にしている人っているのか? 個人事業主なら仕事に関係あるものは経費になると思っていたんだけれど…。 

会社員から独立して今度は個人事業主などになると使える経費の範囲は一気に増えます。
しかし、本当に自分が思っているように経費に落ちるのでしょうか?

当ブログは、税理士が事業を営む自営業の方からいただいたご相談などを紹介しています。
今回は、個人事業主が経費としてスーツの取扱いについての会計処理や税務処理の疑問をいただいた事例についてです。

個人事業主がスーツを経費にするのに多い誤解

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個人事業主ならば何でも経費になるというのはそもそもの間違い

そもそもの話として多いのが「個人事業主ならば出費はすべて経費になる」という考え方。 中にはプライベートな軽微な経費だけでなく、家族旅行などもすべて経費にしてしまうような方もいるそうです。

しかし所得税法に規定されているように「事業に直接必要な費用」が個人事業主の経費となります。 ではプライベートな支出を経費にしているとどうなるのでしょうか?

「税務調査」という確定申告が正しいかどうかを税務署の人が調査するイベントがあります。こちらが行われた時に判明すると修正となります。

修正というのは本来の納める税金に足らない部分を納める事になるのです。 さらには罰則的な「過少申告加算税」や「延滞税」、悪質だとみなされた時には「重加算税」というものが本来の税金に加算されるのです。

それを考えると、しっかりと経理しないといけないと思いませんか?

スーツを経費にするなら本当に明確に用途を分ける

自分は普段はスーツなんて着ませんよ。 ビジネスじゃなきゃスーツなんて買わないし。 それでも経費にならないなんておかしくないですか?

スーツがいつでも経費になるかというと「それは難しい」と言えるでしょう。

スーツをプライベートのきちんとした社交の場で着る事もありますし、冠婚葬祭で着る事もあるでしょう。 そうすると、先ほどの「事業に直接必要な」という場面とプライベートが混在しているので経費にするには難しいと考えられるのです。

であればどうするかと言えば、例えばこんな風に明確に分けてしまうのが良いですね。

  • 冠婚葬祭は別途礼服を用意
  • 営業用のスーツはいかにも営業用というもので普段は着ない
  • 明確に胸に社名を入れてしまう

税務調査の時にいかに説得力のある説明ができるかという事が重要です。

 

サラリーマンは給与所得の「特定支出控除」というところでスーツを経費にしている人もいるようです。それを考えると個人事業主がスーツを経費にできるのも認めないと不平等であると個人的には思ってしまいますね。

 
スーツをビジネス用に経費にしてしまおうとして、会社名を入れて作っている社長がいました。 しかし、名前を入れてたのが胸ポケットの裏。
これは社名を入れているといっても誰からも見られるでしょうか? 普通に考えれば難しいですよね? こういった普段は見えない部分に入れていても経費にするのは難しいでしょう。

 

個人事業主がスーツを経費にするのに悩むこと

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10万円以上するオーダーメードスーツも一度に経費になるのか?

結論から申し上げますと「青色申告ならば一度に経費にできるし、それ以外は減価償却する」と考えます。

モチロン先ほどのようにそもそもとして、明確に事業用であるという前提があります。 スーツも一回お金を払って終わりというものでもありませんから、金額が高額になれば設備や機械のように資産としての側面も出てきます。

青色申告をしていれば30万円未満の資産は一度に経費にできますから、その規定を使えば済むでしょう。白色申告でも10万円未満までは一度に経費にはできます。

では30万円を超えたり、白色申告で10万円以上だと…「減価償却」という概念が入ってくると考えます。

スーツの寿命はどのぐらいでしょうか?衣装と同じように考えれば耐用年数は「2年」です。つまりはスーツは2年間で全額を経費にしていくという事です。
少なくともスーツを経費にするのであれば2年で全額を経費化できるという事ですね。  

個人事業主がスーツを経費にしたい場合へのアドバイス

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個人事業主は税務調査を見据えた経費計上を!

やはり覚えておいていただきたいのは「確定申告を出せば終了ではない」という事です。

確定申告はあくまで提出しただけに過ぎずその後の精査によって税務調査が行われるか否かが決定されます。

今はだいぶ確定申告の内容もデータベース化されましたので業種などから判断して異常値があると税務調査の対象になりやすいと言われています。 常に「この経費を税務署に聞かれても胸を張って答えられる」というスタンスでいたいものですね。

あなたの事業が今後もさらに成功されるのを心から願っております。

 

以上がお伝えしたかった「個人事業主経費スーツ」についての内容となります。 本稿が少しでもあなたのお役に立てましたら幸いです。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。