個人事業主の税金開業お役立ち講座

このブログでは現役の税理士である著者が実際にいただいた相談事項をもとにして税金に関する事柄を解説しています。読者登録していただくと泣いて喜びます(ToT)

個人事業主・フリーランスがパソコンを経費にするときに多い誤解や注意点

個人事業主・フリーランスがパソコンを経費にするときに多い誤解や注意点

個人事業主となったので仕事で使うものは色々新たに揃えた。
独立したからと気合を入れてパソコンも新調した。 どうやら確定申告の経費にも色々とルールがあるようだが、パソコンは「消耗品費」とやらにしておけば良い? それとも特殊な処理があるのか?
そういえばこのパソコンはプライベートでも使うなぁ…。

独立開業して個人事業主になると支出するものがホントに多いですよね。 税金の事を考えるとできるだけ経費も増やして確定申告したいのが本音でしょう。

当ブログは、税理士が実際に個人事業主やフリーランスの方からいただいたご相談などを事例ごとにご案内しています。 今回は「個人事業主がパソコンを購入して経費として計上したい場合の会計処理や税務処理」の疑問をいただいた事例についてです。

個人事業主がパソコンを経費にするときに多い誤解

個人事業主がパソコンを経費にするときに多い誤解

パソコンは白色申告と青色申告でも何も変わらないで経費にできる?

パソコンを経費にする時はまずあなたが白色申告か青色申告かで取れる方法が変わります。 極端な説明をすれば一度に経費にできるという観点では

  • 白色申告…10万円未満まで可能
  • 青色申告…30万円未満まで可能

このように分ける事ができます。 会計的な処理で言えば「消耗品費」などとして経費にします。

なお、この話をする場合には10万円と30万円の間に一括償却という方法もあります。 20万円未満までであれば3年間で償却できるという方法なのですが、そもそもパソコンの耐用年数が4年ですからあまり使用するメリットはありません。  

個人事業主がパソコンを経費にするときに多い悩み

個人事業主がパソコンを経費にするときに多い悩み

パソコンの減価償却の仕方が分からない

パソコンを原則的に「器具備品」のような資産として計上し減価償却する場合についてお話しておきます。

いきなり減価償却してくださいと言われても戸惑うのはよく分かります。 ここでは小難しいかもしれませんが、少々会計処理を書いていきたいと思います。  

まずパソコンの耐用年数は税法では4年(0.25)とされています。 そして、所得税のデフォルトの減価償却の方法は「定額法」です。 定額法で減価償却を行うと毎年同じ金額が減価償却費となります。

例:30万円のパソコンと1万円のPCケース、2万円の外付けハードディスクを購入した場合 【購入時】
  • 工具器具備品 300,000円 / 現金預金 300,000円
  • 消耗品費     30,000円 / 現金預金   30,000円
パソコン以外は消耗品費で一度に経費にできる。 【期末】 減価償却費  75,000円 / 工具器具備品 75,000円 ※300,000円×耐用年数0.25=75,000円  

本当は「定率法」という償却方法も選ぶことができますが、この場合には管轄の税務署に届出をする必要があります。

[手続名]所得税の減価償却資産の償却方法の届出手続|国税庁

 なお、提出期限は初年度ならば最初の確定申告期限となります。

中古でパソコンを購入した場合の減価償却は?

パソコンは型落ちでもそれなりに高く売っていますよね? AppleのMacBookとかも10万円以上で数年前のものが売られています。 こういった時には中古用の耐用年数を使用する事ができます。

  1. 法定耐用年数の全部を経過した資産 その法定耐用年数の20%に相当する年数
  2. 法定耐用年数の一部を経過した資産 その法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に経過年数の20%に相当する年数を加えた年数
なお、これらの計算により算出した年数に1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、その年数が2年に満たない場合には2年とします。

引用:国税庁タックスアンサー

 つまり、発売から4年経過したパソコンを中古で購入した場合には耐用年数は2年となりますから、2年間で全額を経費にできるという事です。 これはパソコン以外の資産(たとえば建物や自動車)でも採用できますのでお忘れなく。  

個人事業主がパソコンを経費にするときのアドバイス

個人事業主がパソコンを経費にするときのアドバイス

税金の前に使いやすさを重視すべし!

ここまで説明してきたように税務会計的には中古のパソコンの方が有利と言いますと無理に数年前のパソコンを購入しようとする方もいらっしゃいます。

しかし、私のように流行りが好きな方は分かるのですが、今や最新のモデルのPCでもかなり安く購入できます。(Appleはそうでもないですが)特にASUSやAcerのような海外品や国内でもマウスコンピューターなどはなかなかお手軽に購入できます。

また、青色申告ならば敢えて中古PCを購入して経費にしなくても、新品の30万円未満のパソコンを購入しても一括で経費にできるのですから。と、言いつつ管理人は頑張ったご褒美にレッツノートをカスタマイズ購入したので減価償却しています…。

kokoro-tax.com

要は最後には仕事用のパソコンは自分の好みで決めることをおススメします。お気に入りの相棒を手にすれば仕事のやる気も俄然違いますからね!

特にパソコンの購入はなかなか安かろう悪かろうがあると思います。(以前、会社員時代にレッツノートの型落ちを購入してえらい目にあいました。)

以上がお伝えしたかった「個人事業主がパソコンを購入して経費として計上したい場合の会計処理や税務処理」についての内容となります。本稿が少しでもあなたのお役に立てましたら幸いです。