個人事業主の税金開業お役立ち講座

このブログでは現役の税理士である著者が実際にいただいた相談事項をもとにして税金に関する事柄を解説しています。読者登録していただくと泣いて喜びます(ToT)

個人事業主がいざ経費の範囲を考えていたら絶望しましたと相談された件

個人事業主がいざ経費の範囲を考えて絶望する件

個人事業主やフリーランスとして開業してみると自分の収支計算は自分で行わないといけないという事に気付く。 しかし経理をするのはとても苦痛だ。 そもそも経費の範囲というものがよく分からない。 プライベートとビジネスを分けると言ってもお金に色はないし…。

個人事業主やフリーランスとして開業してみると経費の線引きは本当に難しいところはありますね。 少々魔が差してプライベートな支出を費用にしてしまいたくなることもあるでしょう。

しかし、それで税務署による税務調査が行われても大丈夫でしょうか?

当ブログは税理士が個人事業主やフリーランスの方からいただいたご相談などをお話しています。 今回は「個人事業主がいざ経費の範囲を考えていたら絶望しました」と相談された事例をご紹介していきます。

個人事業主の経費の範囲で多い誤解

個人事業主の経費の範囲で多い誤解

確定申告書を提出しただけではスタート地点

個人事業主やフリーランスとして開業すると毎年3月15日までに確定申告書を税務署に提出する事になります。

ただ、ここで注意しなければならないのは確定申告書を提出してだけでは内容に問題がなかったとはならないという事です。なのにあえて毎年3月15日に大挙して提出するという意味のない団体の多いこと…。

毎年かなりの人数の方が確定申告書を提出します。そもそもの動員人数を考えると、確定申告書の提出期間は申告書を提出させるだけで税務署も手一杯なのです。

提出期間が終了した4月以降に少しずつ内容を精査して問題がありそうな納税者に対して個々にお尋ね所の送付や電話で税務調査を行う旨の連絡がいきます。

ですから適当に申告書を作成して提出すれば大丈夫だと思っている方は考えをあらためないといけません。 もし複数年分の確定申告書の修正になっても支払う事ができるでしょうか?

以前ご相談にいらっしゃった方は3年で1,000万円以上の金額になりました。 これまた覚えておいていただきたいのは「税金は自己破産しても残る」という事です。 分割なりで返していかなくてはいけません。

だからこそ確定申告書の内容は正しいものを提出する必要があるのです。 

個人事業主が経費の範囲を考えたときに多い悩み

個人事業主が経費の範囲を考えたときに多い悩み

どうやって事業の経費とプライベートの経費を分けるか?

個人事業主やフリーランスはプライベートの個人とは身体が同じですね。 だからこそ経費を分けるのが難しいです。 一番かんたんに事業とプライベートの経費を分ける基準は「プライベートならこの支出はするだろうか?」という事です。

プライベートで取引先を飲み屋で全額支払いますか?わざわざ相手先の会社まで電車で行きますか?普通はしませんよね。

自分はyoutuberやブロガーだからといって「取材費」として家電が経費になるという人もいます。 ただ、そういうのを見た税務署としてはすぐに税務調査にいけば税金が取れると考えるでしょう。

当たり前の話ですが、家電はプライベートでも使用しますよね? 「福利厚生費」で家族旅行を経費にする人もいますが、プライベートだからこそ家族と旅行するのですよね? それを事業の経費になるのだと税務署の調査官に面と向かって言えますか?

大抵の人は税務調査は自分には関係がないと思っているからこそプライベートの支出を経費にしてしまうんですね。

税務調査だけのご相談を受ける事もありますが、経費にして確定申告したものは税務調査が入ると分かってからは修正不可能です。指摘されて修正となるという事は覚悟して経費にしてください。

事業用とプライベート用が混合するものは?「事業割合」で分ける

事業とプライベートでどちらでも使うような場合があると思います。 たとえば…

  • 自宅兼事務所の家賃、水道光熱費、インターネット代
  • 営業車兼自家用車の代金、ガソリン代
  • パソコンの代金

こういったものはどうやって処理するのが良いのでしょうか?

結論から申しますと「合理的な方法で分ける」になります。 合理的な方法はかんたんに言えば誰が聞いても納得できるような方法・一貫性のある方法です。 具体的には「面積按分」や「全体の使用量における事業割合」というような形です。

こういったところは税務調査でも問題になりやすいので、いかに納得させられる資料にしておくかというところですね。 自分はこのようにして経費按分しているというのをまとめたエクセルなんかを作っておくと良いです。  

個人事業主が経費の範囲を考えるときのアドバイス

個人事業主が経費の範囲を考えるときのアドバイス

確定申告は常に税務調査を想定して経費の取捨選択するべし

先ほども申し上げましたように税務調査というのは誰にでも可能性はあります。 特に最近ではすべての確定申告の数値が国税総合管理システムというデータベースに入れられています。

それだけに「業種から見て経費がおかしい」というような確定申告書の異常値の判明もすぐにできます。 

国税総合管理(KSK)システムの刷新可能性調査の結果等について|国税庁

なおさら今まで以上に税務調査の標的になりやすい状況であることは理解しておくべきです。 手堅く確定申告している人ほど税務調査が来ないのはそういう理由でもあります。

経費にするかしないかは「もし税務署から内容を問われても大丈夫」と自信を持って言えるようにしましょうね。

税理士を活用するという方法もあります

税務調査に備えて普段から税理士との接点を持っておくのも良いでしょう。 いまだに税理士の記名押印がある確定申告書の方が税務調査の実施が行われにくいというのはあると言えます。

あなたの事業が今後さらにうまくいかれるのを心から願っております。  

以上がお伝えしたかった「個人事業主経費範囲」についての内容となります。 本稿が少しでもあなたのお役に立てましたら幸いです。