個人事業主の税金開業お役立ち講座

このブログでは現役の税理士である著者が実際にいただいた相談事項をもとにして税金に関する事柄を解説しています。読者登録していただくと泣いて喜びます(ToT)

開業した個人事業主の税務署への届出に注意したい事項

会社を辞めて一人で起業し開業した。 起業した友人仲間たちと話をしていた時に届出の話が出た。 「ちゃんと税務署に書類は出しに行ったの?」 その時は自分もプライドがあって「そんなの当たり前だろう」と答えてしまった。

どうやら開業しただけではダメで、その届出を税務署に行わないといけないようだ。 この話を聞かなければ危なかった…。  

開業後の書類の提出というのは学校で教えてくれるワケでもないため、その方法を知らない人も多いはずですよね。

当ブログでは、税理士が自営業のクライアント様たちからいただいたご相談を事例ご案内をしています。

今回は「開業後の税務署届出はどのようにするの?」という疑問をいただいた事例についてご紹介していきます。

 

開業税務署届出に多い誤解

開業税務署届出の誤解

サラリーマンとして会社に所属している時などは税務署に自分で行くという事もあまりなく、ある日自分で会社を辞めて独立したといえばもう個人事業主である事には違いありません。

しかし、それと手続きとして行う事はまた別の話です。 実際のケースを見ていきましょう。

開業して税務署に開業届を出さなければ税務署も分からない

俺は会社を辞めて独立開業しているんだからそんなの分かるだろう? 昨日だって自分は国民健康保険の件で市役所に行ったんだぞ!

こんな風に税務署で怒鳴っている方を以前見かけた事があります。

しかし、確かに社会的には既に個人事業主として独立しているかもしれませんが、税務署も開業届を出してもらえなければ独立したという事も分かりません。

確定申告の時期に勝手に書類が届くと思っている方もいらっしゃいますが、自動で確定申告の書類は届かない事に注意が必要です。

中には税務署に開業届をしないまま1年目を終えてしまって確定申告を迎えるという事も…。

開業して税務署には利益が出るようになったら届出を出せば良い

最近はネットで稼ぐ人も増えてきました。 ヤフオクやメルカリ、アフィリエイト。それらを一般の方が手軽に始められるようになりましたが、本当に事業として行うのであれば開業届を出した方が良いです。

税法的には開業してから1ケ月以内に自分の管轄する税務署へ「開業届」を提出しなければいけません気の向いた時に税務署に行けば良いというわけではないので注意しましょう。

開業税務署届出は税理士しか出せない?

税金に関する書類は税理士しか提出する事ができないと思っている方もいらっしゃいます。

しかし、本来税理士が行っているのは「代理」の申告や提出です。本人に関する税務の書類は自分で提出する事ができます。

ですから、税務署への書類の提出はモチロンですし、確定申告も税理士を使わずに自分で行う事もできます。

 

開業税務署届出に多い悩み

開業税務署届出の悩み

開業後にすぐに開業届をしなければいけないのは分かった。 しかし、本当に開業届だけを提出すればそれで済むのでしょうか? 実際のところ開業届の他にもいくつか一緒に提出してしまうと良い書類がありますのでこちらでご紹介しておきます。

青色申告の承認申請書

よく個人事業を始めたら青色申告の方が税金計算上有利だという話を聞きませんか? 青色申告をする事によって得られるメリットは下記があります。

  • 特別控除額(10万円もしくは65万円)を所得から控除(差し引く)ことができる
  • 赤字が生じても3年間は次の年に赤字を繰越しして黒字と相殺できる
  • 30万円未満の固定資産(例えばパソコンや机)を購入しても一度に経費にすることができる

個人事業主として確定申告をするのであれば青色申告を行わないメリットはないと言えます。 ぜひともこちらの青色申告の承認申請書は開業届と一緒に提出してしまいましょう。

なお、青色申告の承認申請書の提出期限は開始した日から2月以内です。それ以後に提出すると適用はその次の年(開業したてであれば2年目から)になってしまいます。

途中から青色申告にしたい場合には2年目以降は3月15日までに出せば適用されます。

青色事業専従者給与に関する届出手続

青色申告をする事にして自分に配偶者(夫もしくは妻)がいる場合、個人事業を一緒に手伝ってもらう事により給料を払う場合にはこちらの書類を出すのは必須になります。

というのも自分の家族に給料を出す事は原則として経費にならないからです。 そのためあらかじめこちらの書類を提出し、どれだけの給料を配偶者などに支払うか金額を税務署に届出します。

注意したいのは「事業専従者」となっているように、会社員をしながら片手間で手伝うとかだと認められない事が多いので注意しましょう。あくまで「事業専従者」です。

泉所得税の納期の特例の承認に関する申請

飲食店などのように最初から従業員が必要な仕事であればこちらも一緒に提出しましょう。 こちらは毎月の従業員の所得税を給与の支払い時に預かって翌月10日までにその所得税を納めるという事を毎月する手間を半年に一回の手間に変える事ができるようになります。

  • 原則…毎月預かった所得税を翌月10日に支払う
  • 特例…1月~6月分の所得税を7月10日に、7月~12月分を翌年の1月20日に納める

こちらの書類もほとんどの個人事業主が提出しています。 ただ、毎月支払っていた方が資金繰り的に気が楽であるというのであればこの書類は提出しなくて良いでしょう。

半年分の従業員全員の所得税となると結構な金額になりますし、中に従業員から所得税を預かっているのを忘れてしまう方もいらっしゃいますので。

 

開業税務署届出の提出準備

開業税務署届出の準備

それでは開業税務署届出には何を準備しなければいけないのでしょう。

開業税務署届出はまず管轄の税務署を調べてから

自分の住所を管轄する税務署または事業の事務所があるところの管轄税務署に行って書類を提出してしまいましょう。

自分の管轄する税務署がどこかは国税庁の下記のページから調べる事ができます。

税務署の所在地などを知りたい方(国税庁)

こちらで管轄の税務署を調べて行きましょう。特に予約などは必要ありませんからね。

開業税務署届出は書き方が分からなくても大丈夫

しかしいざ書類を自分で出せると言われても、各種書類は税理士でないと記載方法が分からないなどの不安があるかもしれませんね。

しかしそれも心配不要です。

今は税務署の職員さんも昔とだいぶ対応も変わりました。書類の書き方が分からなければ丁寧に教えてくれます。 心配せずに行きましょう。

開業税務署届出に必要なものは印鑑のみ

実は届け出書類を提出するのに用意するものは「自分の印鑑」のみなんです。実印とかでもありません。 他の手続きでいるような印鑑証明書や住民票などは不要です

ちょっと拍子抜けしたかもしれませんが本当にただそれだけです。  

 

以上がお伝えしたかった開業税務署届出についての内容になります。 もし開業してから届出をしていなかったら早めにしましょう。 このページを最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。