個人事業主の税金開業お役立ち講座

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個人事業主が開業して直面する経費の領収書について解説します

「開業したら経費にできるから領収書やレシートは大切」 そういう言葉を聞いてきた。 今まではあまり気にしていなかったけれど、領収書をくれるお店もあればくれないお店もある。

あれ?レシートも何もくれない時もあるけれど、それってどうなんだろう? 事業の経費とプライベートの経費って何だろうな?  

ひとえに経費といっても色々な費用があります。 確かに独立開業してから今まで以上に経費に対する支出や領収書については敏感になっている事でしょう。

当ブログでは、税理士が個人事業主の方からご相談いただいた事項を紹介しております。

今回は、開業してからの経費の領収書(領収証)について記載いたします。

開業して経費の領収書に多い誤解

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経費にするにはレシートではダメ?

こちらが一番多い経費の誤解かと思われます。

この誤解があるがために支払ったものを経費にするためにすべてのお店で領収書(領収証)をもらおうとする方がいらっしゃいます。

しかし、税理士から言えばわざわざ領収書をもらう必要はないと言えます。 領収書をもらおうとすると時間がかかり、他のお客さんにも迷惑だからストレスになるしもらいにくいという事を複数の方からお聞きしたこともあります。

ですのでこれからは領収書をわざわざもらうのはやめましょう。 領収書をもらわないでもレシートさえ保管しておけば経費にしても問題ないのです。

経費にするには領収書やレシートがもらえないとダメ?

こういう場合もありますよね。

最近はだいぶ減りましたが、まったく領収書を渡さない事業者もいます。飲食店なんかはまだまだ多いですね。

特に昼にミーティングを行った時などお店も混んでいるのでわざわざ領収書はもらいにくいもの。

ですが、お金を支払っている事実があるのですから経費にはしたいでしょう。 そういう場合には自分で支出したものを記録しておくという方法もあります。

自作でも良いですが市販の百円ショップや文房具屋さんに行くと「出金伝票」というものがあるのでそれを購入するのも良いと思います。

自作の場合でも下記の情報は記録しておきましょう。

  • 支払った日付
  • 支払金額
  • 支払先
  • 支払内容
  • 飲食なら一緒に参加した相手

面倒ではありますが、経費にするためにもこまめに記録しましょう。

領収書やレシートがあれば何でも経費になる?

ここも多い誤解ですよね。 「レシートがあるから経費になる!」 という方もいらっしゃいますが、それは誤りです。

あくまで独立開業して経費になるのは「事業に関係のあるもの」のみ。 プライベートで購入した貴金属などはもってのほかです。

税務署から経費を認められない(否認といいます)ことになると、必要以上に税金を納める事になりますのでご注意ください。  

開業してからの経費の領収書に多い悩み

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領収書はかさばるからクレジットカード明細だけを取っておけば良い?

実は原則的にはクレジットカードの明細は経費として使う事はできません。

とはいえ最近はネットでの取引も多く、クレジットカード払いだけというパターンも多いでしょう。 そういう場合には領収書の代わりに購入した時に送られてくるメールを保存しておくという方法をおすすめしています。

税務調査を考えれば保存するのに印刷しておく方が良いでしょう。 税務調査でも特に指摘された事はありません。

ぜひともこの方法をご検討ください。

知り合いが領収書をくれたんだけど経費にして良い?

これはわざわざ言わなくても良いかもしれませんが、独立開業して事業で経費になるのは「自分が支払った」ものだけが経費になります

とはいえ以前はメルカリなどのフリマアプリで領収書の売買がされていて問題になっていましたが、昔からこのように領収書を売る輩がいるのも事実です。

そのようなものを経費にしてしまうと税務調査があった時につじつまが合わなくて大変な事になる事も。

自分以外の使用した経費を計上する事は絶対にしてはいけません。

経費が少ないから架空の人件費を経費にしてしまおうか?

こちらも絶対にしてはいけません。

特に近年では従業員として働いている人はマイナンバーの提出が必須となっていますから、存在もしない人を従業員として給与を支払ったふりをするのはもうできなくなっています。

税務調査があった時に架空の人件費が発覚しますと罰則的な税金の対象となります。 シンプルな事ではなりますが、真っ当にビジネスは行うに限りますね。

税務調査の場合には従業員のチェック(扶養控除等申告書や一人別源泉徴収簿など)というのは必ずされます。
従業員がいて給与を支払っている場合には毎年年末調整の時期に「扶養控除等申告書」を必ず従業員に書いてもらい、かつ、必ず保管しておきましょう。
いざ税務調査が会った時にまったく用意していないと変にリスクを背負うことになります。
 
管理人も以前立ち会った調査で従業員の帳簿の管理がずさんなために架空人件費の疑いをかけられてしまい、それを晴らすのに苦労しました。 

開業して経費の領収書に対するアドバイス

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開業前の領収書経費になるので大事に取っておきましょう

開業前の領収書も実は「開発費」という項目で経費になります。 開業前だから経費にならないと思って捨ててしまったという声も多いので、ぜひとも捨てずに保管しておいてくださいね。

開業したばかりの時は特に色々な経費が出る事が多いので紛失もしやすいです。 封筒やファイルでも良いので、とにかくお金を支払った時にもらう領収書やレシートは放り込んでおきましょう。

経理は過去の作業ですので少々落ち着いてから経理すれば良いのですから。

領収書は年度(個人なら1年)ごとに分ける

領収書の保管方法としては年度ごとに分けましょう。法人の場合には自社で決めた決算の月までの期間ですね。

個人だと1月1日~12月31日までの期間になります。 原則的には開業した年だけは開業日からですが、先ほども申しましたように開業費として経費にする事ができますので、いずれにせよ保管しておきましょう。

年度ごとに分けておくのは税務調査が入った時にすぐに該当の領収書を探しやすくするためです。 昔は「わざと税務署が時間がかかるように雑多に保管する」などという方法もあったようですが、それは税務署も同じ人間というのは忘れないで下さい。

そのような会社であればきちんと時間をかけてみれば何か出てくると思われたりして単純に心象が悪くなりますのでおすすめしません

税務署はきちんと経理していれば追加の税金も取られませんからね。

あえてプライベートの領収書もとっておく

事業として経費にするために独立開業してからの領収書をとっておくという話をしてきました。

しかし、敢えてプライベートの領収書やレシートをとっておき箱に保管しておくという方法もあります。

というのもそれらをとっておくことにより「事業用の経費とプライベートをしっかりと分けています」という証拠を提示するためです。 これを行うにはしっかりと経理するのと、経費にするものがしっかりとご自身の中で区別できていないとダメですけどね。

ただ、この方法は税理士からしても効果はあると思いますよ。  

 

以上で開業してからの経費の領収書についての解説をして参りました。こちらの記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。