個人事業主の税金開業お役立ち講座

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開業した個人事業主がパソコンを経費にする際のお悩みごとを解説

開業した個人事業主のパソコン

独立開業して仕事で使うためにパソコンを購入した。 パソコンを経費にするには単に普通の経理をすれば良いのかな?
待てよ…もともと自宅で使用していたパソコンは経費にできる? 新品ではなく中古の方が経費にしやすいとは何ぞや?

近年はパソコンなくして仕事ができない時代と言っても過言ではないでしょう。
このパソコンについても経費にする方法は個人事業主や法人の状況により異なります。

そこで今回は、開業したて個人事業主がパソコンを経費にする方法について実際に納税者の方たちからいただいた疑問について記載いたします。

開業した個人事業主のパソコン経費に多い誤解

個人事業主がパソコンを経費にする場合の誤解

パソコンは一度に経費にできない場合がある

開業してからの経費については正しく理解されているでしょうか?
材料の仕入れや打ち合わせの飲食代・交通費など、事業で支出したものは通常経費になりますね。

ですが、パソコンは会計処理(経理)するうえでは「固定資産」という資産になります。 固定資産は通常の支出した経費とは異なり「減価償却費」という方法で数年にわたって経費化されていきます。

固定資産の代表例としては建物や自動車などが挙げられますが、パソコンはその中でも「器具備品」という部類になります。

開業前のパソコンは開業費?

会社の設立前に支出していた経費と同様に「開業費」になるのか?という質問をいただく事があります。
前述した通りにパソコンは固定資産に分類される事から開業費にはなりません。 開業費も繰延資産という資産に分類されます。

また、個人事業主時代に使用していたパソコンを法人成り(個人事業主から法人になること)して使用する場合には法人で買い取るなどの別の話も出てきます。

パソコンは経費になるから高スペックで高価なのが良い?

パソコンはそれほど高価なものでなくともだいぶ現状では使えるものが多いですね。2019年現在だとメモリ容量が4GB以上はないと同時に色々と作業するにはキツくなってきたかなという印象です。

ストレージ容量はハードディスクよりもSSDで258GBぐらいはあると安心かなと思います。 DropboxやGoogleドライブなどの外部ストレージも組み合わせるにしても端末にダウンロードして持っておくのであればそれなりのストレージ容量は必要になってきます。

詳しくは後ほどお話しますが、パソコンも30万円までは一括で経費にする事もできますから、そこそこのスペックを早い段階で買い替えるのも良いでしょう。

ただ、家電量販店で購入すると不要なソフトも最初から入っているためスペック(性能)の割には値段が高価になりがちなのでご注意を。
できればメーカーのサイトなどで自分でカスタマイズして購入するのをおススメします。

開業した個人事業主がパソコンを経費にする際に多い悩み

開業した個人事業主がパソコンを経費にする場合に多い悩み

パソコンの減価償却の仕方

それではパソコンを減価償却するとはどういう事なのでしょうか?

まずですが、固定資産には耐用年数がありましてパソコンの場合には4年です。
つまりパソコンは原則として4年で経費にしていくことになります。  

次に減価償却の方法ですが、こちらは定額法定率法があります。
個人事業主の場合はデフォルトが定額法、法人の場合にはデフォルトは定率法になります。

No.2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)|国税庁

これらは減価償却の届出により変更する事が可能です。

一般的にパソコンを購入した場合の帳簿での仕訳は下記のようになります。

工具器具備品 ×××円 / 現金(普通預金) ×××円

それを経費にするために償却します。

減価償却費 ×××円 / 工具器具備品 ×××円

こちらの方法で会計ソフトでは通常の経費と同じように損益項目として反映されます。 具体的には購入した日から事業年度最終日(個人ならば強制的に12月31日)までで按分します。

パソコンの購入費用×償却率×(購入月~事業年度の月数÷事業年度の月数)

具体的に200,000円のパソコンを個人事業主が7月に購入した場合 減価償却費=200,000円×0.250×(6ヶ月÷12ヶ月)=25,000円 このように計算する事となります。

中古で購入すると早めに経費にすることも可能

通常の減価償却は4年で減価償却すると説明致しました。
しかし、それは新品で購入した場合になります。

パソコンを中古で購入した場合には耐用年数がやや異なります。

下記の算式にあてはめてみてください。

  1. 法定耐用年数の全部を経過した資産 その法定耐用年数の20%に相当する年数
  2. 法定耐用年数の一部を経過した資産 その法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に経過年数の20%に相当する年数を加えた年数
なお、これらの計算により算出した年数に1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、その年数が2年に満たない場合には2年とします。

つまり型落ちのパソコンを中古で購入した場合には4年で減価償却をせずに2年で経費にできる事となります。
2年前でも良いものは結構な値段がしますので中古での購入も考慮されてはいかがでしょうか?

早めに経費にしたければ減価償却しない方法もあります

ここまでパソコンは原則として減価償却の対象となる固定資産だとお話しました。

だいたい税金の話で原則というと特例があるものです。
すぐにでも経費にしたという場合には下記のように早めに経費化できる方法もあります。

減価償却費にまつわる特例については3つあります。

  • 10万円未満(少額の減価償却資産…一度に経費にする)
  • 20万円未満(一括償却資産…3年で償却する)
  • 30万円未満(青色申告限定:少額減価償却資産の特例…一度に経費にする)

上記の規定については消費税の課税事業者(消費税も納める必要がある人)でない免税事業者の場合には購入金額を税込で判断します。
課税事業者の場合には経理の仕方が税抜経理か税込経理かで異なります。

小難しい話が続いてきましたが開業して青色申告をしていればすぐに30万円しないパソコンは経費にできるという事です。  

開業した個人事業主がパソコンを経費にする際のアドバイス

開業した個人事業主がパソコンを経費にする場合へのアドバイス

経費の相談は税理士に依頼してみるのもいかがでしょうか?

独立開業すると経理だけでなくビジネスの相談や節税の相談というのは必要になる事が多いです。 そういった場合にお聞きするのが「もう少し大きくなってきたら税理士に相談します」というもの。

ただ、正直なところ早いスピードで成長している個人事業主の方や法人ほど早い段階で税理士をつけています。 自分だけで経理を行っていると実は無駄な部分であったり間違った処理を行っている事も多いです。

また、中小企業であれば経営に関して色々な部分で相談できるのが税理士だったりします。

今後もあなたの事業が今後うまく行くのを心から願っております。  

 

以上がお伝えしたかった「開業経費パソコン」についての内容となります。 本稿が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。